ストラテジーオブコミックマーケット、略してステマ!第十四回。ここまで読んだ人なら、もうコミケは問題なく歩けるようになっているはずです。最後に、このステマ一式で登場した用語を用語集にまとめておきたいと思います。おまえら、コミケでいっぱい買い物してこいよ?
あ行
「赤紙・青紙・黄紙」・・・販売停止カード。問題を起こして、現在頒布物を販売することができないサークルに貼られるカード。遅刻・不参加でサークル登録をしていないサークルの青紙、頒布物の修正が足らず卑猥な頒布物と判定され販売できないサークルの黄紙、防災上問題があるサークルに貼られる赤紙がある。
「青封筒」・・・幸せの青い封筒。コミケの上位スタッフのみに配布され、この封筒に申込書を入れてコミケに応募すると100%当選するという都市伝説。大手サークルが必ず当選するのはこの封筒を信者のスタッフの人からもらっているからと言われる。
「アトリウム」・・・西ホールの入り口のホールのこと。西入場開始前待機列先頭。
「アンソロ」・・・複数の作者が同一のジャンルの漫画を持ち合って、ひとつの本にまとめたもの。オムニバス。≒合同誌
「一斉点検放送」・・・コミケで以前爆破予告事件があってから、不審物への対策として参加者に不審物がないか注意を促す放送が流される。これが流されたら、全員あたりに不審物がないか見渡しましょう。
「委託」・・・別のサークルや同人誌ショップで、同人誌の販売をお願いすること。委託のあるサークルは、ショップで買え?いやいや会場で買うことに意義がある。
「売り子」・・・サークルで販売を担当する要員。
「大手」・・・コミケにおいて人気が高く、沢山の本を頒布するサークルの総称。→シャッター前、壁サークル
「おしながき」・・・サークルの出品物のリスト。何を売ってるかひと目で分かるような画像を作成することが多い。
「オフセ本」・・・オフセット印刷した本。いわゆる印刷会社で印刷した本。オンデマンド印刷(高性能なコピー機)で印刷製本した本もこう呼ぶことがある。⇔コピー本
か行
「外周サークル」・・・コミケのサークル配置において、壁に隣接する場所に配置されるサークル。お誕生日席のうち壁に隣接する場所と、「C」や「セ」「コ」「ろ」など壁に隣接する場所に配置されるサークル。行列ができた際に、会場外に誘導しやすい場所に配置されている。
「買い専」・・・海鮮。参加者のうちサークル参加者でなく、購入を主たる目的とした一般参加者のこと
「カタログ」・・・コミケのサークル一覧が載った冊子。開催前に同人誌ショップで購入できる。コミケに参加するときは、どのサークルを購入するかこのカタログで研究することとなる。C86現在、冊子版、DVD版、WEB版が存在する。また、DVD版やWEB版をスマートフォンや携帯ゲーム機などにインストールして使えるようにするアプリも存在する、
「合体参加」・・・仲の良いサークルさんが隣り合って配置されるようにするシステム。専用の申込封筒がある。
「カップリング」・・・BL本で登場するキャラクターを表記する方法。鉛筆×消しゴムなどのように、突っ込むほうが前者(攻め)、突っ込まれる方が後者(受け)の表記をする。同じ作品を扱った本でも、カップリングが違うと別のジャンルとされる。
「壁サークル」・・・壁サー、壁とも。コミケのサークル配置において、会場外周部に配置されるサークル。基本的に人気のたかいサークルがここに配置される。配置場所は「A(東123)」「シ(東456)」「あ(西2)」「れ(西1)」となる
「ガレリア」・・・東ホール入口の廊下のこと。
「企業」・・・企業ブース。西3、4に配置される、企業が物品を頒布したり、プロモーション活動を行ったりするブース。コミケ期間中毎日開催。
「逆三角」・・・正式名称は会議棟。国際展示場の象徴となっている逆三角の形をした建物。西ホールの入り口。
「牛歩」・・・列の進みが遅いサークル・企業。売り子の数が絶対的に不足している場合や、商品の数が多すぎて会計に時間がかかりすぎるサークルなど。
「限」・・・1限、2限などと使う。行列のできるサークルなどにおいて、一人で一度に購入できる数を示す。在庫が残り少ない場合に多くの人に本が行き渡るように、またテンバイヤー対策として一人で買える数に制限を設ける。これが出た場合で人数分手に入れたい場合はループすることとなる。ただ、限が出た場合は在庫の残りが少なくなっているので並んでも買えない場合がある。
「ゴキホイ」・・・東展示場と西展示場をつなぐ連絡ブリッジのこと、形状がゴキブリホイホイに似ているからこの名前がついた。夏コミでは特に混雑で詰まりやすい内部は地獄の灼熱となる。
「コスプレ参加」・・・アニメやゲームのキャラクターの服装でコミケに参加する参加者。コスプレのまま会場外に出ることはできない。写真撮影してホルホルするのは自由だが、一言声をかけて撮影するのがマナーである。
「コスプレ広場」・・・コスプレをすることの出来る場所。会場内で、コスプレ広場以外での撮影は認められていない。
「コピー本」・・・コンビニなどのコピー機で印刷された本。大量生産できないため、大手サークルでは割と手に入れにくい。⇔オフセ本。
「コミケ雲」・・・夏の風物詩、ヲタクたちの汗が上昇気流を発生させ、会場内に雲が出来る様子。それほどの人口密度があることを表す。
さ行
「サークル」・・・コミケで本などを売る人、または団体。買う方でなく売る方のことをサークルという。大学のサークルなどと違って、一人で参加する場合もサークルという。
「サーチケ」・・・サークルチケット、チケ。正式名称は出展サークル専用通行証。これがあると、開場前に並ぶことなく会場内に入場できる。転売や交換は禁止されている・・・が、実際にはたくさんのサーチケがヤフオクで取引されている、もちろんルール違反。超大手サークルともなると、これがなければ買い物ができないレベルのサークルも存在する。
「最大手」・・・最も行列が出来る場所である。それはトイレ、コンビニ、ATMなどサークルに限らない。コミケではゆめゆめそういった施設を利用する際の行列に気をつけよう。
「最後尾札」・・・行列の一番後ろであることを示す札。一番後ろの人が手に持って大きく掲げること。そのサークルに並ぶときは「持ちます」などと宣言して最後尾札を受け取って行列に並ぶ。
「最後尾ではありません札」・・・行列の一番後ろではないことを示す札。コミケでは通路など移動の妨げにならないよう行列を切って並ばせるため、行列の途中が切れている場合がある。この場所から並ぶことはできないので最後尾札を探そう。
「始発組」・・・コミケにりんかい線・ゆりかもめの始発またはその近辺の時間に会場へと向かう参加者。当然ながら、これらの交通機関は通勤ラッシュどころではない地獄の様相となり、列車には乗り切れない多数の参加者が呻き声を上げる。会場まで数時間列で待機する必要があるのに、それでも多数の参加者が始発で会場へと訪れる。
「島」・・・コミケのサークル配置において、ひとつのブロックのこと。この端に配置されるサークルが誕生日席であり、そうでないサークルを島中サークルという。行列のできないサークルが島中に配置される。
「シャッター前」・・・コミケのサークル配置において、もっとも行列ができると予想されるサークルが配置される場所。ホール出口から会場外側に長蛇の行列を作る。基本的に行列ができないことはまずない。
「水上バス」・・・交通手段の一つ。国際展示場と浜松町の近くの日の出桟橋を結ぶ航路。あまり混雑しないので満員電車が嫌いな人向け。
「スケブ」・・・スケッチブック。気に入ったサークルさんにイラストをスケッチブックに書いてもらうことができる。スケッチブック裏に連絡先を書いて、本を買うときに描いてくださいとお願いしてみましょう。基本的に対価は要求されないはず。ただし人気の高いサークルさんは忙しいので描いてもらえません。また描いて貰える場合は必ず時間を決めて受け取りに行ってください。
「スタッフ」・・・コミックマーケットの運営を行うボランティア。参加者はスタッフの指示に従ってください。
「スタッフ本」・・・アニメ制作会社やゲーム開発会社などの社員さんたちが集まって作った本、多くの場合は作品の公式な同人誌となる。企業サークルであり、コミケにおいて一番行列ができる頒布物である。ちなみにコミケスタッフの本ではない。あと、社員さんが非公式に個人的に作った本もスタッフ本とはあまり呼ばない。
「戦利品」・・・薄い本。コミケで買った同人誌やグッズのことをコミケを戦争に例えて戦利品と呼ぶ。
「総集編」・・・過去頒布した本をまとめて一冊の本にしたもの。分厚くて鈍器の様相を示す。
た行
「ダミサー」・・・ダミーサークル。コミケにサークル参加申し込みをするのに、出展物を出さないサークル・実態を伴わないサークル。サークルチケットを入手し、大手に並んだりヤフオクでチケットを転売したり、とりあえずブースを確保するために複数の名義で複数のジャンルに申し込んだりするなどが考えられる。違反行為とされており、以降コミケにサークル参加できないなどペナルティが課される。
「タペ」・・・タペストリーのこと。イラストが書かれた大きな布で、壁に飾って使う。
「誕生日席」・・・島端、胆石、誕とも。コミケのサークル配置において、各ブロックの短辺上、大きな通路に面する場所に配置されるサークル。人通りの多い通路に面しているため、多くの売上が期待できる。
「徹夜」・・・ルール上許される来場時間より前に到着する参加者のこと。多くの参加者が深夜会場の周りを徘徊するため問題となっている。サークル参加者の場合入場開始時間前に到着するのをチケ徹といい、ペナルティが課せられる場合がある。
「テンバイヤー」・・・コミケで買った本をヤフオクなどで転売する人のこと。テンバイヤーが買うから買えない人が出てくるわけだ。
「トラックヤード」・・・東展示場の外側、東展示場に資材を搬入するトラックを止めるための駐車場。近年は企業ブースへの入場待機列として使われる。
な行
「偽壁」・・・島中配置だが東ホールのホールを区切るシャッターに隣接するサークルを偽壁という。具体的にはYやZ、MやNなど。会場を区切るシャッターがあるためここはスペースが広くなっておりやや混雑しても対応できる。壁サークルの中でもそれほど行列のできないサークルを指す場合もある。(後者は緩衝材ともいう)
「ノコギリ」・・・ビッグサイト入り口、バスのりば近辺にある赤いオブジェ。ノコギリの形に似ているのでこう呼ばれる。
は行
「パチパチパチ」・・・コミケが終了する時間になると、みんなでお疲れ様の気持ちを込めて会場内のみんなで拍手をする様子。また、サークルの頒布物が完売した場合もおめでとうの気持ちを込めてみんなで拍手をする。目の前で売り切れても、作者さんにおめでとうの気持ちを忘れないように。
「ファンネル」・・・買い子、共同購入者。コミケで買物をする際に担当を分担して購入すること、または購入する人。要はお使い。
ま行
「窓のない封筒」・・・コミケの落選通知が入った封筒。また次回頑張ろう⇔「窓付き封筒」コミケの当選通知とサークルチケットが入った封筒
「名言」・・・「一歩詰めた分だけ戦利品に一歩近づきます!」「ココで倒れても二次元へはいけません!」など毎年のようにスタッフによって名言が生み出されるのがコミケの風物詩
や行ら行わ行
「ゆりかもめ」・・・国際展示場までの交通手段の一つ。モノレールっぽい新交通。詰め込みが効かず、遅いが、観光気分が味わえるので根強い人気。東海道線「新橋」駅と東京メトロ「豊洲」駅に接続する。最寄り駅は「国際展示場正門」または「有明」駅。
「りんかい線」・・・国際展示場までの交通手段の一つ。地下鉄っぽい普通の電車。埼京線直通の列車もある。湘南新宿ライン「大崎」駅、京浜東北線「大井町」駅、京葉線「新木場」駅などに接続する。最寄り駅は「国際展示場」駅
「ループ」・・・行列のできるサークルで限数があるとき、希望の数量買うために何度も並び直すこと。
「列圧縮」・・・待機列を詰めさせること。コミケの待機列では詰めて並びましょう!コミケのスペースは限られていますし、割り込みを防ぐ役割もあります。