ストラテジーオブコミックマーケット、略してステマ!第十一回。今回から一気に内容が変わって、買う側の話から売る側の話!コミケでは売る人も買う人も、みんな含めて参加者なのです。いっぱい同人誌を買うのも楽しいですが、もしサークルを結成して本を作れたら・・・って思ったことありませんか?自分の本を誰かに読んでもらいたい、そう思うなら早速今日からサークル参加始めてみませんか?
【まずは何をする?】
まあ、サークル参加といっても難しいことはありません。むしろ、マジキチな買い物をするほうが難しいくらいですね。ところで、サークルというとみんなで集まってワイワイするも・・・と思われるかもしれませんが、それは大学サークルのイメージで、むしろコミケでは個人サークルのほうがボコシャカいます。なので、まずは人を集めよう!ということはしなくていいです。むしろ、まずは自分一人で何を出来るかから考えましょう。もちろん友だちがいるに越したことはないです。
最初にするべきことは、サークル設立の目標を考えることだと思います。というか、サークルは作るのは簡単ですが、とにかく維持していくことが大変です。そのためにはまず私利私欲の塊になるがごとく、目標を掲げましょう。
例えば、私が作ったサークルの目標は「サーチケを確保して、壁サーのグッズセットを買い漁ること」です。とにかくサークルチケットを手に入れるために、こんなサークルやってたりします。他にもいろんな目標が考えられると思います。例えば、「Webで作品を公開しても見てもらえないし、せっかくだからリアルで売ってみたい」「同人誌を売って生計を立てちゃる」「いろんなサークルさんと知り合いになりたい」「お祭を楽しみたい」「俺のオッパイが世界を救う」どんな無茶な目標でもいいです。まずは一つ目標を立てて、それを目指しましょう。もちろん、目標を達成できるかどうかは別として、それに挑戦し続けること、それこそがサークルを維持していくための第一条件です
いずれの目標を掲げても、最終的に辿り着く目標は「サークルの看板を維持していくこと」です。サークルは小さな会社みたいなもの、そして多くの会社はその看板を掲げ続けることを目標としています。ぜひあなたが掲げた看板をいつまでも磨き続けてくださいね。
【何を作る?】
私に聞かれても困ります。こればっかりはぜひとも自分で考えてみてください。でも、コミケに来たことのある人ならわかると思いますが、コミケには本当になんでもあります。自作のゲーム、人気のアニメキャラをひんむいたえっちな本、フォントや廃墟を研究した本、自作の曲を詰めあわせたCD、コスプレ写真集、自作のグッズやアクセサリー、そして美麗なイラスト本や漫画。本を中心として様々なものが有ります。この中にはひとつくらい自分でも作れそうなものがあると思いませんか?絵がかけるなら当然イラスト集やひんむいた本、プログラムが書けるなら同人ゲーム、音楽作って同人音楽、手先が器用ならグッズの制作、絵がかけないなら評論本やSS。自分自身で作ったメディア系創作物ならなんでもいいです。
逆に頒布(有料でも無料でも)が駄目なものも有ります。例としては
「企業・法人制作のもの」企業がお金を出して制作したものは全てダメです。無料配布でも駄目です。企業が制作したグッズやパンフレットをを買い集めてきたりして売ったり配ったりも×
「食品や薬品」売るのに保健所とかの許可がいるものは駄目です。でも萌米とか、「食品業者が衛生的な環境で製造包装したもの」はOKです
「古物」中古同人誌や中古グッズ・古着、チケットの転売など古物営業法の許可が必要な物は売れません。あとコミケは処女厨が多い。
「極度なエロ」同人誌といえど局部無修正とか国内では頒布できません。児ポ法とかも有ります。基本的にしっかり修正しておかないと、スタッフから修正指示が出ます。
「危険物爆発物生物大型サイズのもの」まあ常識的に考えてあの混雑で売ると危険なものは全てダメ。
他にもこれはダメとかは申込書セットに書いてあります。
まあ、悩んだら本を作るのがベストです。基本的に本がほしい人が集まってますので。
【申し込みの方法】
最近はオンライン申込みで簡単に申し込むことができます。お値段は2013年12月現在、参加費7500円、サークル参加申込セット1000円、オンラインシステム使用手数料1000円で9500円必要です。消費税が増えると値段が上がりそうですね。まず必要となってくるのは、サークル参加申込書セットです。これはコミケ会場で売ってるほか、通販でも買うことができます。とりあえず、コミケに参加したらこれを買って帰るのがジャスティス。大事なのはオンライン申込みでも、会場で売っているこの冊子が必要ということ。忘れずに買いましょう。
あとは、オンラインで住所とか本名とか配布する内容とか入力してくだけで簡単に申し込めます。問題となるのはおそらく1つ、サークルカットです。サークルカットというのはカタログに載ってる、サークルの紹介イラストです。これを提出しなくてはコミケに申し込めないのです。基本的にイラストやサークル名を描くのが基本ですが、絵がかけないタイプのサークルだとここでつまずくかと思います。まあ、文字だけでもいいですし、自分のサークルのことを紹介できればイラストを書かなくてもいいかと思いますが、サークルカットはサークルの顔、買いに来る人はみんなこれを見て買いに来るので、できるかぎり見栄えよくしたいものです。まあ自分が申し込むジャンルのサークルさんがどんなサークルカットで参加しているかカタログをもう一度眺めてみるといいかと思います。
まあ詳しくはサークル参加申込書セットを読めば大丈夫です。もう一度繰り返しますが忘れずに申込書セットは会場で買ってください。
【当選】
コミケでは、三日開催の場合で、約半数のサークルが抽選に漏れて参加できないそうです。何だ2分の1かと思うかもしれませんが、実際には大手サークルとか優先当選する枠があるので、実際の当選率は体感ですが、3回に1回受かるかなってかんじですかね。当選した人はおめでとうございます。落選した人は参加費の7500円は帰ってきます。また申し込みましょう。当選率を上げるジンクスについては後ほど。
【制作】
死ぬ気で本を書きなさい。当選してから書いたら間に合わないって人は早めに書いておくことをおすすめします。ゲームとかだと数ヶ月かかるよね。
【印刷】
オフセット印刷・・・いっぱい刷るのに向いてる。最低50部は刷る
オンデマンド印刷・・・オフセットより少ない部数で刷れる。クオリティはオフセと大差ない
コンビニ印刷・・・コンビニのコピー機でガコガコする。安いし、当日まで制作できる。
オフセットやオンデマンドだと50冊で2万円くらいから。ちなみに、50部以上刷るならオフセット、そうでないならオンデマンドと覚えておけばいいです。名も無き一般サークルで30部売れたらいい方って感じなのがコミケなので、コスパは悪いですがそんなにたくさん刷る必要はないと思います。特に地方からの参加なら、持って帰るのが大変ですし。ちなみに、グッズの制作や変形本、箔押し加工なんかは選ばれし中堅サークル以上にのみ許される感はあります。まあ普通の表紙カラー本文モノクロB5オンデマンド本が最初はオススメです。自分はコピー本しか作ったことないですが。
印刷までの流れは「印刷会社の選定」→「印刷会社へ申し込み」→「指定された形式(PDFなど)で入稿」→発送という感じです。どこで刷るかさえ決まれば通販と同じですね。
【いよいよ当日】
いよいよコミケ当日。サークルチケット片手に、会場に向かいましょう。持ち物リストは第2回で書きましたかね。たくさんの一般参加者が並んでいるなか、サークルチケットで悠々と入場する・・・うーんまさにこの時のために、艱難辛苦を乗り越えて本を作ってきたんだなあと思うひとときですね。
一度でもコミケに参加したことがあればどんな感じかわかってると思いますが、実際に参加してみるといろいろなことがわかるかと思います。おおまかな流れはこんな感じ。
[入場]:会場に入るのは7時半から9時まで。結構早いので遅れないように
[ブース到着]:場所がわかるようにカタログでしっかりチェックしていきましょう
[設営準備]:到着すると机に大量のチラシが置いてあったりしますので片付けたり、ディスプレイを工夫したりします。イーゼルやガムテ、ポスター等持ち込んでおくと便利。CDメディア系ならデモ用のパソコンも。なお音は出せないので同人音楽ならヘッドホンとか必要。頒布物を郵送した場合は受け取りに行ってください。
[見本紙提出]:しばらくするとスタッフの方が巡回してきますので、見本紙(頒布する本に見本誌票を貼ったもの)と参加登録カードを提出します。見本誌票は参加申込み書セットに、参加登録カードはサークルチケットに付いているので、予め書き込んで用意しておきましょう。9時半までに受付しないと頒布できないので注意。
[待機時間]:見本紙と参加者カードを出したらおとなしくブースで待機しましょう。周りのサークルや知り合いサークルに挨拶したりしてもいいと思います。この時点で売るのは絶対NG。
[開場]:パチパチパチパチ。
[販売]:基本的にお客が来るまで待機。どうぞお手にとってご覧ください。
[完売]:キター。完売したあとは適当なタイミングで撤収しましょう。
【サークル参加者の挟持】
基本的に空気の読める人なら、コミケでのサークル参加は難しくないです。ただ、ものを売っていうという挟持だけは忘れないで下さい。コミケ独特の文化というものも有ります。個人的にはこんなかんじで参加しています。
・売り物がない「落としました」はNG。何も頒布しないと次回以降の参加でペナルティがあるという話も。なんか持って行きましょう。期待してサークルに訪れてくれる人をがっかりさせないために。最悪紙に絵を描いてコピー機でコピーしたのを配るペーパーという手も
・売れないからといって、値下げ販売したり、ただ配りは非推奨。買った人が数時間後に半額で売られてたりしたらショック受けるだろうに。余ったら近隣サークルと物々交換するのも手ですね。
・サークルのスペースは机半分。そこからはみ出したり、お客の列が隣のサークルにかかったりしないように配慮しましょう。荷物もあんまり多いと置くスペースないです。
・近隣サークルとは仲良くしましょう。ぼっち参加だと隣りのサークルと話が弾むで。俺はコミュ障だから厳しいけど
・行列が長いのは正義ではないで。要は自分の処理能力が足りてなくて周りに明白をかけているので、セット販売をする、売り子ファンネルを募るなど工夫して、少しでも行列が短くなるようにしましょう。え、そんなに売れない><
・ダミサーは絶対禁止。1日目と2日目と3日目で売りたいから、いっぱい申し込んじゃおうwwwとか絶対禁止です。名義を複数使うとかも駄目です。万が一当選してしまったらその分他の人が売れなくなるわけです。え、俺の本は落選するような人の本より価値がある?あんた何様だ。基本的に本を書きたい人1人につきコミケ一回で1ブースが大原則です。2ブースで頒布するなら、別のサークル主のところに委託するようなのはオッケーです。(ブースのためだけに参加させるブースファンネルとかはNG、作品を作りたい人だけコミケに申し込んでください。作品を作らぬものは去れ。)
こんなかんじですかね。とりま、なんか作れる能力と空気読む力さえあれば、サークル参加はそれほど難しくないです。俺には何も作る才能はないぜwwwって人でも、コミケをよく見てください。こんなのなら俺でも作れるんじゃない?ッて思うようなものがきっとあるはずです。自分だけの力では力不足なら、サークルのメンバーを募りましょう。俺がプログラムを書いて、おまいがイラストを書いてゲームをつくろう!そして貴様はファンネルだ!とか。サークルを結成してコミケで作品を頒布する体験、是非一度してみてください。
今日のイラスト。この日記ステマシリーズを一式まとめてコピー本にしておいたら、コミケ参加する人に便利じゃねーかなと思っているんだが、なかなか長くなってしまってあばばばば。今日のイラストは、冬コミでどっかのサークルにペラ本委託するなら表紙を描かないとねってことで少し気合入れて描きました。なんと服を着ています。珍しいです。まあそもそも冬コミ向けに本作るかまだ決まってないですが。ちなみに、イラストのレベルが低すぎるので安定した絵を描くために編み出した技法が、混合模写です。そのまま他人のイラストを模写パクするとまるわかりですけど、手だけとか目だけとかパクると、まったく別のイラストなのに安定したイラストっぽく見える気がします。同人誌をたくさん集めていると、参考になります。所詮パクリだけど。